家庭用のガス給湯器は、建物附属設備のうち「器具及び備品」に該当するため、法定耐用年数は6年に設定されていますが、設置場所が屋内であれば通常10年から15年程度は使用できます。しかしモーターやファンなど機構部品の摩耗や電子部品の熱により劣化が進むことから、表示されている耐用年数を前に故障することもあります。故障した場合、修理によって対応できる可能性はあるものの、整備用部品のメーカー保有期間が11年、補修用性能部品については6年から10年です。整備用部品とは定期的な点検の際に交換が必要となる部品のことで、一方の補修用性能部品は修理で必要とされる部品を意味し、期間は製造が打ち切られてからの年数を示します。

例えば製造開始から10年後に製造中止となったガス給湯器は、製造を開始してから21年後に部品の保有期間を終えることになります。故障時は後者が必要となるため、仮に発売して間もなく製造中止となった製品については、製造日から10年以上経過していると、故障しても部品を手配できずに修理対応不可能な場合もあり注意が必要です。

ガス給湯器の寿命を延ばすには、風雨にさらさないよう出来る限り屋内の風通しの良い場所に設置するとともに、違和感を感じた際にはすぐに点検してもらい、必要に応じて部品交換します。
故障の前兆としては、点火に時間を要したり、蛇口を捻っても点火しないことがあるなど様々な現象が見られます。浴室と兼用のガス給湯器の場合は、仕様とは異なるシャワーヘッドに交換するだけで寿命を縮めることもありますから注意が必要です。